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2014年5月17日 (土)

2号機購入まで その1

MSアクセラ時代にサーキット走行をするようになり、変速機の使い勝手と官能性を両立する最高の選択肢がゴルフR32でありました。だからこそゴルフR32を2台も乗り継いできた訳ですが、ここに来て少し心境の変化がありました。
私自身は、良く言えば「クルマ好き」、言い換えれば「暇なクルマオタク」な訳ですが、欲しいクルマをはかるときの評価軸は、これまで次の優先順位でした。
官能性 → パワー →  デザイン → 使い勝手 → 経済性

R32はデザインは賛否あるのでともかくとして、経済性は全く非合理ですが、
その他はかなりの部分で満足できるクルマだと考えています。

ゴルフ4~5のR32が面白いのは、ゴルフというCセグメントのボディに、3200ccのV6エンジンを押し込んだことにあると思っています。
ところが、フォルクスワーゲンのドイツ人エンジニア達が選んだのは、通常の60度バンク角を持つV6ではなく、挟角V6という15度バンクの変則的なV6エンジンでした。
この挟角V6というのは、実は通常のV6がシリンダヘッドを2つ持っているのに対し、1つのヘッドで構成されています。カムシャフトは2本しかなく、つまり直列6気筒と同じようなブロックとヘッドの構造になっています。この挟角V6エンジンは通称VR6と呼ばれており、90年代のはじめころから登場した歴史があります。基本設計は相当旧いようです。その設計思想は、FFベースで設計されたゴルフのエンジンルームに収めるためだったかどうかは定かではないですが、通常のV6のように幅を広くせずに排気量を拡大するためのなかなか良いアイデアだったと思います。もちろん、そうした変則的な設計思想による弊害はあり、吸排気バルブを駆動するためのロッカーアームの長さを工夫したり、吸気バルブまでの距離が気筒毎に違うため、インテーク側のポート構造を最適化したりと、とにかく性能を確保するために腐心した跡が伺えます。
最終的には、この挟角V6の思想は、挟角8気筒を生み、更にブロックを2つつなげて合計で16気筒化、それに4つのターボで過給するというとてつもないクルマ、ブガッティ ヴェイロンの1000馬力以上へと昇華しました。

似たような話は、1世代前までのBMWが直6にこだわってエンジンをつくってきた事実にも表れていますし、ポルシェも水平対向エンジンにこだわっています。
どうもドイツの企業というのは実現したい機能に対して、どちらかというと採算よりも思想を優先する傾向があるようです。自分たちが作りたいモノを優先させながら、経済性や環境性能を両立させる、という方向ですね。
日本の自動車メーカは間違いなく技術力は高いので、同じことはできるはずなのですが、
市場性や採算の面で、なかなかそうしたクルマ好きの思想オリエンテッドなモノ作りが難しい事情があるようです。その代わり、ハイブリッド車のような環境性能に優れた思想には長けているのかなと感じます。
各メーカにもクルマ好きがたくさんいますから、実情としては企画は社内でたくさん提案されていると思いますが、なかなか量産プロジェクトまで通っていかないということだと思います。最近ではトヨタ86&スバルBRZが量産されたのは、そういう意味で考えると、
トップダウン的なチカラが強かったのではないかと推測します。

さて、なぜ長々とこんな話を書くかというと、時の経過と共に、自分自身の中のクルマに対する評価軸が少し変化し、前述の優先順位に、「思想」が加わり、最上位にきました。
そして、パワーに対するこだわりは少し下がりました。

官能性 → パワー → デザイン → 使い勝手 → 経済性
      ↓
思想 → 官能性 → デザイン → パワー → 使い勝手 → 経済性

さて、散々ウンチクをたれていますが、実際には理屈は後付けです。
動機はもっと単純で、5歳になったチビ二等兵の言葉、
「パパ、あれはスポーツカー?」
なんですね。

さて、そのスポーツカー選択について綴っていきたいと思います。
※R32はまだまだ乗ります。

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ゴルフR32」カテゴリの記事

コメント

まん様
お久しぶりです。

新型のゴルフRについては、まさに御意でございます。
何か違いますね。。
そのあたりに対する意見も含めて、もう少し書き進めてみたいと思います。

投稿: シホインド | 2014年5月18日 (日) 23時14分

シホインド様
お邪魔いたします。お久しぶりです。
お力のこもった記事をありがとうございますす
R32のエンジン、最高ですよね。
新型のゴルフR、目ん玉が飛び出る程高価で、最新機能満載ですが、何か違うなあと思います…
残念だなあ、V6エンジンは世の流れに合わないんでしょうね…
クラウンでさえ、主流は四気筒になりましたからね…
シホインドさん、続きを楽しみにしております。

投稿: まん | 2014年5月18日 (日) 20時33分

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